ウエアハウスとして初の実名復刻となるカッパーキングは、
1920年代から1970年代まで実在したカウボーイのために作られたワークウェアブランド。
謎の多いそのブランドの歴史を検証しながら、
ウエアハウスがヴィンテージを越える技術を駆使してデニムを展開します。
ここでは5回に分けて、1920年代~1970年代に至るまでの
「COPPERKING」を検証していきます。
第1章 「Founder」 1920’s
鶏のキャラクターで有名な「CAN'T BUST'EM」と同一にみられている「COPPERKING」。
その発祥は「CAN'T BUST'EM」ブランドを所有していた「エロッサー・ハイマン社」ではなく、
ブルドッグのキャラクターでおなじみの「BOSS OF THE ROAD」が所有していました。
1920年代に、最初のドローイングの登録があります。
Neustader Brothers
1905年2月20日 から 商品として存在
1927年1月15日から商標として使用
1927年4月12日 申請
1929年1月8日 登録 251527
Eloesser-Hynemann company
1946年から使用
1949年1月8日 更新
1949年5月10日 再発行
Neustader Brothers は、カリフォルニアの法の下に設立した会社です。カリ
フォルニアのサンフランシスコにあり、サンフランシスコ1番通り62でビジネス
をしています。
クラス39(生地)のオーバーオールに、添付の図に示される商標を1905年2月20
日に採用、実際に使用していると、米国特許庁で登録申請のために5つの見本を
これと共に提出します。「Copper King」のワードと中心に青、アウトラインに
赤のものを途切れることなく使っていた。1927年1月15日から申請人のいう商品
に適用されている。図画は、センターパネルの線が青とボーダー、またはアウト
ラインの線が赤です。
それに、いかなる方法でも直接付けられることによって商品に付く印刷されたラ
ベルで、商標は示されます。
申請人は米国特許庁に商標番号119354,1917年11月13の登録者でもあります。
署名者をここに任命します、Townsend、Lftus と Abbett 。
Townsend、Lftus と Abbettによって構成されられる会社。
と、Thos Castberg、全権をもつその弁護士(サンフランシスコで署名される特
許庁ですべてのビジネスを行うために)
1927年4月1日に署名
このように、「ノイシュタッターブラザーズ社」は、そのブランドを譲り渡すことになる
「エロッサー・ハイマン社」にバトンを渡すまでに、カッパーキングを運営していました。
世界恐慌の影響もあったのでしょう。製作期間はわずかのため、
実際にこのドローイングを使用したウエアを観たのは一度きりですが、
それはボスオブザロードのブルドックの織ネームの下部にCOPPERKING
と書かれたもの、そしてブルーのボーダーライン、赤で縁取られたアウトラインの
上記デザインの布パッチが付いていたのです。
ノイシュタッターブラザーズの主力ブランドは「ボスオブザロード」。
新しいレーベルを立ち上げて新たなマーケットに開拓を目論んだ同社。
消費者に信頼を得ていた「ブルドッグ」のキャラクターを使い、ダブルネームとして
デビューさせることで、商品価値の所在を明確にしようとしたのだと考えられます。
しかしながら、不運にも世界恐慌の余波はノイシュタッターブラザーズを襲い、
同社は1930年代には消滅、パンツの型紙などは、「ベンデイビス」が買い取ったという話も残っています。
次回は1930年代のカッパーキングをご紹介します。