Blue-Grayのレザージャケットを以前にウエアハウスでリリースしたことがあります。
そのもとになったものは、1940年代の大学フットボールのオールスターゲームのジャケットでした。1939年代から毎年のクリスマスに、アラバマ州モントゴメリーで開催されるこのオールスターゲームは、「Blue-Gray Football Classic」と呼ばれ、その地域では有名な恒例行事であったそうです。
この「Blue-Gray」というネーミング、アメリカ唯一の内乱戦争である「南北戦争」から由来していることはあまり知られていません。
日本でいうところの天下分け目の戦いは、「関ヶ原の戦い」ですが、
これは東西に分かつ戦いでした。日本のオールスターはよく「東西対抗」と呼ばれるますが、
同じ意味合いがあるのでしょう。
ではなぜ、「南北戦争」が「Blue-Gray」か、
それは両軍の着用する軍服の色から由来されているそうです。
北軍はウール素材のブルー、
南軍はコットン素材のグレーを着用していました。
南北戦争は世界の産業が大きく変貌を遂げる時代に起こったもので、
そこには両軍の製造業に関わる譲れない事情も存在していました。
紛れもなく手工業から 産業へと変貌を遂げる時代です。
「よくいわれるように、これは今日われわれ自身に課せられている問題なのである。歴史的な事実をいえば、南部が木綿、砂糖、タバコの栽培を拡張しながら奴隷帝国を広げていく一方で、北部は人間と機械という問題にのっぴきならぬほど深くかかわりながら、北西部の准州へその勢力を伸ばしていった。」「北部は産業革命を喜んで受け入れたのに対し、南部はそれを拒否した。北部が右へいけば、南部は左へ行く。遅かれ早かれ両者は衝突せざるを得なかったのである。」
アリステア・クック
物語る深い意味を持っています。